投資思考のすすめ

モノづくり日本、技術立国日本としての高度成長期での成功が今の労働観形成の大きな一助になっているように思います。就労によって地道に報酬を得ることが美徳とされ、投資はなにやらあやしいもの、自ら働かないで報酬を得る邪道、失敗して身を亡ぼすものと思われているのではないでしょうか。投資は思い付きで行うものではありません。時代を読み、未来を予測し、リスクを最小限に抑えながら最大の利益を追求するものです。今考え日々行動していることを就労に回すか、投資思考に回すかの違いだけです。今なぜ改めて投資を叫ぶのか。理由は簡単です。人生100年時代、就労による報酬だけで生きていけるのは高給取りのごくわずかの層のみです。掛け持ちで副収入を得たところで、高が知れています。それに、いつまで働くことができるでしょうか。知力、体力、気力が年を経るにつれ落ちてゆきます。いつまでも前線で7人の敵を相手に戦い続けることは不可能です。蓄財は未来に行けば行くほど目減りすることを忘れないでください。じゃどこで足らない分、またはそれ以上を稼ぐのか。だから投資なのです。投資には元手が必要なのではないですか? はい、その通りです。だから、就労によって蓄えたその元手を投資に回し増やしてゆくのです。全く元手がありません。であれば、諦めて下さい。それがいやなら、何とかして元手を作ってください。私たちは資本主義の社会に生きています。何かをするには必ず資本が必要なのです。なぜ投資思考が必要なのか理解いただけましたでしょうか。これまでの生活を守りながら生きるためです。 

貧乏になる日本

個人金融資産を比較すると1995年の日本と米国の差は、日本1に対して米国1.42です。ところが、2020年になると日本1に対して2.20です。日本の伸び率2.63倍に対して米国伸び率は4.08倍なのです。G7の国の中で、伸び率は最下位です。

単位:億ドル      
国名   1995年  2020年  伸び率
カナダ 51,394 203,310 3.96
フランス 30,123 134,570 4.47
ドイツ 31,955 127,964 4.00
イタリア 40,917 137,147 3.35
日本 61,527 161,578 2.63
英国 52,034 173,200 3.33
米国 87,273 356,273 4.08

平均年収を比較してみましょう。2000年日本と米国の差は、日本1に対して米国1.48です。ところが、2022年になると日本1に対して米国1.87です。日本の伸び率1.0倍に対して米国の伸び率は1.3倍です。G7の中で平均賃金は最下位なのです。

単位:億ドル    
国名    2000年    2022年      伸び率
カナダ 46,526 59,050 1.3
フランス 43,694 52,764 1.2
ドイツ 51,344 58,940 1.1
イタリア 45,290 44,893 1.0
日本 41,428 41,509 1.0
英国 44,967 53,985 1.2
米国 61,132 77,463 1.3
     

1991年から2022年7月7日までの日経平均株価とNYダウの終値を表示しています。グラフの通りその差は歴然としています。今の日本の株価高騰は日銀の買い支えと自社株購入によるところが大きいと思われます。すなわち、一般投資家による株価ではなく、本来はかなり低い株価、割高感の残る株価といえるのではないでしょうか。

出典:QUICKのデータをもとにauカブコム証券が作成

199111月終値を100としてそれぞれ指数化

 

 

もうお分かりですね。日本はどんどん貧乏になっているのです。では、この差はなぜ生まれたのでしょう。原因の一つは、金融資産を現金で持つ日本人の国民性にあると思われます。つまり、適切な投資を行って資産を増やしてこなかったことが現状を生み出しているのではないでしょうか。就労報酬のみ(年金)で老後を乗り切れるとお思いでしょうか。ご自身でも、フィナンシャルプランナーに相談するでも結構です。是非とも計算してみてください。だから政府は20年も前から投資を推奨してきているのです。就労報酬思考ではなく、投資思考を持ち、適切な投資で自己防衛することが重要です。

最後に宣伝 ご相談お待ちしていますよ。是非とも弊社セミナーにご参加下さい。